EonStor GSxファミリー

EonStor GSxは、大容量データを処理するアプリケーションに高性能並列ファイルアクセスを提供する企業向けストレージソリューションです。GSxでは、複数のGSxの性能を統合して、同時I/O操作によるデータアクセスを行うことができます。アプリケーションの要件が増すにつれて、新しいGSxをクラスタに追加するだけで、性能を直線的に増加することができます。その比類無い性能により、GSxはHPCやAIなど負荷の重いアプリケーションに最適です。

EonStor GSxは、I/Oノードやメタデータサーバーを不要にすることで、ITアーキテクチャや設置を大幅に簡素化しました。その上、並列ファイルシステムソフトウェアも不要です。企業への切れ目の無い統合を行うため、GSxはLinux OSプラットフォームで稼働するクライアントホストとの互換性を持っています。

EonStor GSxの製品ラインナップには、デュアルコントローラのU.2 NVMe SSDやSAS HDDのモデルもあります。このため、お客様の予算やご要望に基づいた完全なソリューションを柔軟に選択できます。

U.2 NVMeオールフラッシュストレージ

EonStor GSx U.2オールフラッシュシリーズは、U.2 NVMe SSDを使って、非常に高いIOPSとスループット性能を低いレイテンシで実現します。それによって、GSxは、速度と応答性に重きが置かれるHPCやAIアプリケーションにとって、最高の選択肢となっています。GSx U.2シリーズには、2U 24-bay筐体のGSx 5000Uと4000Uのモデルがあります。

SAS HDDストレージ

EonStor GSx SAS HDDシリーズは、大容量、高性能、コスト効率の良さを提供し、アプリケーションの要件に最適な製品を選ぶことができます。このシリーズでは、4U 60-bayと4U 90-bayのGSx 4000高密度モデルがあり、大量のデータボリュームを処理する伝統的なHPCアプリケーションに最適です。

並列ファイルアクセスによる超高性能

EonStor GSxは、複数のGSxによる並列データ処理を提供し、大量のデータへのアクセスに超高性能を発揮します。GSxは、知的なデータ配置機能を使ってデータをクラスタ内で均一に配置します。すなわち、大きなファイルを複数のGSxにわたってストライピングします。クライアントホストがデータアクセスの要求を出すと、GSxはデータパスを迅速に割り当て、データを保持するGSxへ直接同時にデータアクセスを可能にします。スケールアウトNASなどの並列ファイルでないシステムと比べて、このようなアクセス方法は、データの配置とアクセスにかかる時間を効果的に削減します。さらに、ファイル転送にブロックプロトコルを使うことにより、GSxはファイルプロトコルに必要なオーバーヘッドを削減し、負荷の重いアプリケーションに対する性能を最大化できます。

大きなファイルを複数のGSxにわたってストラピングすることにより、GSxクラスタは、それらのストレージに対する同時データアクセスを提供し、統合された性能を利用できます:

1台のGSxで最大43GB/sの読み取りスループットと16.5GB/sの書き込みスループット性能を提供でき、GSxクラスタは、新たなGSxを追加するたびに直線的に性能が増加します。10台のGSxからなるクラスタでは、1台のGSxのほぼ10倍の性能が発揮できます。それにより、切れ目の無い並列ファイルアクセスを提供します。

高拡張性

EonStor GSxは、拡大を続けるデータセットに対応するため、高い拡張性を持っています。スケールアウト機能により、最大10台までクラスタに追加でき、性能と容量を劇的に拡張できます。GSx SAS HDDモデルでは、スケールアップ機能により、JBOD拡張筐体を接続することで最大180台のドライブをGSx 1台に搭載でき、容量を拡張できます。

さらに、GSxは単一名前空間をサポートし、ユーザーがデータへの切れ目の無いアクセスと管理を行うことを可能にします。

設置と管理が簡単

EonStor GSxでは、I/Oノードやメタデータサーバーの機能は直接GSxの中に組み込まれています。それにより、並列ファイルストレージのITアーキテクチャと設置は劇的に簡素化され、I/O集約型の業務向けに、高性能の並列ファイルアクセスストレージの簡単なソリューションとして提供できます。さらに、GSxクラスタを設置するための特別なウィザードによって、IT管理者は、システム設置全体を通して、作業の手引きを受けられます。

EonStor GSx並列ファイルストレージシステムには、EonOneというwebベースの管理ソフトウェアツールが用意されていて、生産性を上げるため、簡単に構成を行えるよう設計されています。その直感的なインターフェースによって、IT管理者の作業を単純化し、複数のGSxを効果的に管理でき、性能と容量使用を監視することができ、GSxシステムの構成ができます。しかもこれら全てを集中的に行うことができます。

設置空間を削減できるアーキテクチャ

伝統的な並列ファイルシステムアーキテクチャでは、メタデータサーバーと複数のI/Oノードサーバーが必要で、データセンター内のラックスペースをそれらのために割くという要求が発生しました。一方EonStor GSxは、これらのハードウェアが必要無いソリューションを提供します。

さらに、GSxには並列ファイルシステムソフトウェアを追加で導入する必要はありません。並列ファイルアクセスを含め、その機能を既に持っています。

高い効率

高い頻度で使われるデータへのアクセスを高性能で行うため、EonStor GSx SAS HDD モデルは、SSDキャッシュをサポートしています。それにより、メタデータと小さなファイルは、SSDに保存されます。少数のU.2 NVMe SSDを使うことで、GSx SAS HDDストレージは、大容量を提供しながら、苦労せずにI/O操作を高速化できます。

データ保護

EonStor GSx並列ファイルストレージは、ウィルスのリスクから安全を保つため、堅固なデータ保護機能を提供します。RAID 5/6技術により、ドライブ障害が発生した場合でも、システムを正常に稼働し、データが完全に保護されることを実現します。ハードウェア障害やサイトレベルでの壊滅的な出来事といった災害から保護するための追加階層として、効果的な災害復旧手段を可能にするリモートリプリケーション機能によってデータのバックアップを遠隔地に置くこともできます。

主要なクライアントホストOS互換性

EonStor GSxは、主要なOSプラットフォーム上で稼働するクライアントホストと協働することが可能です。GSxは、並列ファイルアクセスを可能にするクライアントエージェントを通じて、LinuxおよびWindowsシステムと互換性を持ちます。さらに、GSxは最もよく使われるファイル共有プロトコルをサポートしています: LinuxベースシステムとはNFS、Windows環境ではCIFSです。